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 JS退役間近、8月下旬のことでした。航空会社側の問題で、広島西―出雲便が欠航になり、広島西の係員からご予約のお客様へご連絡を差し上げていた時のことです。私が連絡差し上げた中にこのようなお客様がいらっしゃいました。

 親子連れ(お父様と6歳ぐらいの男の子)だと思われる2名様のご予約で、連絡先であったご自宅にお電話してみると、お母様が出られました。欠航となる旨をお伝えすると、意外な言葉が返ってきました。
「そうですか。せっかくご連絡していただいたのですが、もう出雲空港へ向かっているんですよ。」

出雲空港??

そうなんです。このお客様のご旅程は、出雲から広島西、広島西から出雲の日帰りの往復だったのです。お話を伺うと、息子さんがJ−AIRの大ファンで、折りしも夏休み、この機会を利用して退役を迎えるJS機に乗ろうとこの日帰り旅行を計画されたとのこと。私は、有り難い気持ちと申し訳ない気持ちとで複雑な心境でした。その後、出雲空港の係員に、お客様への欠航のご連絡を依頼したものの、「復路便が欠航だから、このご旅行は取りやめされるだろうな。楽しみにされていたのでしょうに。」とやりきれない気持ちでいっぱいでした。 ところが、ふたを開けてみるとお客様はご旅行を取りやめずに、出雲―広島西便に乗って、いらっしゃたのです。帰りはバスで出雲まで戻られるとのこと。嬉しい気持ち半分、申し訳ない気持ち半分で出迎えた私たちに向かって、その男の子が一言、「僕、J−AIRの大ファンだから!」

 広島西―出雲を結ぶこの路線は、8月末のJS機材退役と同時に運休となりました。広島西と出雲を結ぶ便がなくなってしまった今、もう私があの男の子にお会いする機会はないのではと思います。でもあんなに小さくて無邪気で、心強い「J−AIRファン」がいてくれると思うと、「私も頑張らないと!」と背筋が伸びる思いの今日この頃です。
photo:T.TANAKA
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