他の航空機メーカーでは、機体を組み上げてからペイントを実施するのが普通だが、エンブラエル社では、胴体・翼・尾翼と別々にペイントした後に組み上げる方法を採用している。生産ラインを止めないよう、わずかな空き時間を狙って手際よく検査を実施。ペイント後には分からなくなってしまうので、小さな傷を一つも見逃さないようにと目を凝らす。後はペイント工場での仕上がりを期待するのみとなる。
ペイント工場は24時間フル稼働。また、この工場でエンブラエル全機種のペイントが行われているため、いつもたくさんの機体でいっぱいである。連絡を受けて早速ペイント工場に入ると、他社機の奥にジェイ・エア初号機を発見。白くペイントされた胴体に、JALロゴとJ-AIRの文字がマスキングされていた。機体にロゴが入れば、もうすぐペイントも完了だ。
ペイントは美しい仕上がりで、JALロゴもきれいに入った。これからは本格的に機体を組み上げる工程となる。まずは胴体に翼と水平・垂直尾翼を取り付けて、その間に様々な配線・配管作業が行われる。重要な作業が目白押しだ。細かい作業が重なるこの工程では女性の作業者も多く、繊細な作業が実施されていた。