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ジェイ・エア マガジン
2011.8.1
大阪市内から少し足を延ばしただけで小旅行に行った気分になれる・・・そんなお店があったら素敵だとは思いませんか。
大阪の北東部に位置する交野市森区に、そのお店はあります。
今年五月にオープンしたLUCUAや三越・伊勢丹などが立ち並ぶ賑やかなJR大阪駅から電車で約30分程の河内磐船駅で降ります。一歩踏み出すとのどかな自然が迎えてくれ、さらに歩き出すと青々とした田園風景の中に溶け込んでしまいたいほどの心地良さに包まれます。そのむかし、このあたり一帯は無垢根村と呼ばれていたそうです。無垢とは汚れのないことを意味し、古代から今と変わらず人々をいやす美しい風景だったことが名前から窺えます。
つづいて緩やかな坂道を登っていくと、趣ある酒蔵の門が現れます。そうなのです。ここは文政九年(1826年)から続く酒蔵で、裏山からの清水を使って造られたとびきりおいしい日本酒が堪能できるのです。もちろんお料理も絶品! ここが今回私がご紹介するお店「無垢根亭」です。
歴史を感じさせる重厚な門を、お店から送られてきた葉書を携えながらくぐります。
このお店は完全予約制で、金・土・日曜日のみお料理が楽しめます。予約をすると数日後にお店から葉書が届き・・・という過程も、さらに食欲を掻き立てます。
玄関を入ると左奥には酒蔵がちらりと見え、今日はどんな素敵なお料理やお酒と出会えるのだろうと、胸が高鳴ります。お料理はコース料理のみで、季節によっておしながきが替わります。
7月は厳しい暑さにぴったりの涼しげな素材が使われています。
まずはオードブル、「鯨の刺身 甘みそ仕立て」、「鱧の揚げ物 梅あんかけ」、「茄子の焼きびたし」の三品です。一皿に盛り付けられている為、赤・白・緑の色合いがお皿に広がり、見た目にも美味しいお料理です。このオードブルと一緒に頂いたお酒が、大門酒造オススメの「利休梅」。とてもまろやかで飲みやすく、お料理によく合います。
次に出てきたのは、とっても涼しげな「海鮮ソーメン・コチュジャン仕込みつゆ マグロたたき 大えび添え」。コチュジャンのつゆが、太めのソーメンに見事にマッチし、喉ごし爽やかなうえに、食べ応えのある一品です。
こちらと一緒に頂いたのが、キリリと辛口の「織姫」です。キンキンに冷やした「織姫」は、夏の暑い日、夕涼みに頂くと格別だそうです。
三品目は、ヘルシーなのにボリュームもある「豆腐の彩り鉄板焼き」。素材は豆腐、山芋、コンニャク、蛸、野菜にキムチ・・・と男女問わず美味しく頂けるものばかりで、お箸がどんどんすすみます。
大門酒造ならではの日本酒を楽しむのなら、どのお酒もオススメですが、ぜひ古酒もお召し上がりください。奥深い味が歳月を感じさせますが、それでいて、するりと舌から喉へ入ってくるなめらかさがあります。
あと一品でお食事が終わってしまう寂しい気持ちを抑えながら、最後に頂いたお酒が「むくね残月」。この純米大吟醸は、まろやかなコクと爽やかな口当たりが魅力的です。
最後のデザートの「純米吟醸酒風味のゼリー」の傍らには美しい紫陽花が添えてありました。それを見て、ほっこりとした気持ちになり、自然と笑顔になりました。
日が暮れて灯りがともった「無垢根亭」もまた、昼間とは違う表情をしていて美しいです。
昼と夜で異なった風景ですが、お酒とお料理は、いつ行っても自然の温かさがギュッと詰まった変わらぬ味で迎えてくれます。
皆さまもぜひ、心身ともに癒される空間で日頃の疲れを取って、幸せな気分に浸ってみてはいかがでしょうか。