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ジェイ・エア マガジン
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2008.4.11
家族をつなぐ翼
ある便でのこと、可愛い3兄妹がご搭乗されました。年の頃は7歳から10歳くらい。お兄ちゃんと弟くん、そして末っ子の小さい女の子です。どうしたことか、飛行機に乗って来た時から上のお兄ちゃん2人は「わ〜ん、わ〜ん」と大泣きです。そんなお兄ちゃん達を、一番年下の女の子が一生懸命慰めていました。「こんにちは、どうしたの?」と思わず声をかけると、「夏休みももうおしまい。お父さん、お母さんが待ってるおうちに帰るから、たった今おじいちゃん、おばあちゃんとお別れしてきたの。」お兄ちゃん2人はお別れが寂しくて悲しくて、大粒の涙を流していたのです。気丈に話す女の子の目にもうっすらと涙が浮かんでいました。飛行機が空に飛び立った後もお兄ちゃん2人は泣き続け、ほっぺは涙で光ったまま。私はなんとか気を紛らわせてもらおうと、一緒にルートマップ(※) を見て今飛んでいる場所を教えてあげたり、おもちゃを作ったり、お話したりしました。遊んでいる間は少し落ち着いていても、最後まで2人が泣き止むことはないまま到着。おじいちゃん、おばあちゃんを想って人目も気にせずわんわん泣く大きなお兄ちゃん2人を、小さな妹が慰めている。こんな兄妹の姿を見て「なんて素直で優しい子たちなのだろう、きっとおじいちゃんやおばあちゃん、そしてご両親からいっぱいの愛情を受けて兄妹仲良く大きくなってきたんだな。」と思い、胸の底がほっかりと温かくなりました。と同時に、大好きな私の祖父母の顔、そして一緒に過ごした楽しい夏休みを思い出し、無性に懐かしいような、泣きたいような、そんな気持ちになりました。
また、ある空港ではハンカチで涙を拭いながらご搭乗されるお客さまを何人かお見かけしました。泣きながら展望デッキに向かって手を振りつつご搭乗され、座席に座ってもまだ窓の外を一心に見つめ、手を振っているのです。「どうしてなんだろう?」と思いつつ飛行機のドアを閉めました。その時気が付いたのです。展望デッキの上に、飛行機に向かって手を振る人たちがいることを。この飛行機にご搭乗くださっているお客さまのご家族やお友達に違いありません。長期休暇を利用して里帰りされていた方々が、今故郷を後にしようとなさっている。そして楽しかった時間に別れを告げて、普段の暮らしに戻るべく、しきりに手を振って涙を流していらっしゃるのだと。大好きな人達との別れは誰にとっても辛いもの。私は胸が一杯になりました。
それからというもの、飛行機から展望デッキが見える空港では、機内のお客さまを代表するような気持ちで、デッキで手を振る方々に向かって大きく手を振ってからドアを閉めるようにしています。私たち客室乗務員にとっては1日に4〜5便乗務をする「ひとっ飛び」の距離ですが、故郷を遠くに持つお客さまにとっては、1年に数回しか渡ることのできない「遠い距離」であることを思いながら、乗務をするようになりました。
飛行機ではゆっくりお休みになりたい方、旅行気分でいたい方、お仕事をしたい方などいろいろなお客さまがいらっしゃいます。お一人お一人の立場に立ち、少しでもお客さまのお手伝いができるよう、そして満足ではなく大満足!と感じていただくことができるように日々努めていきたいと考えています。そしてお客さまから「ありがとう」や「楽しかった」の一言をいただいた時、心からこの仕事に就けた幸せを噛み締め、日本の空を飛び回っているのです。
(※)J-AIR客室乗務員と整備スタッフ手作りの飛行経路を記した日本地図。
オリジナルのイラスト満載でお客様から大変好評を頂いています。( 機内サービスのご案内

 
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