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ジェイ・エア マガジン
2008.02.15
皆さま、今回は空の旅ならではの景色や自然現象についてお話しいたします。
ジェイ・エアに就航しているCRJ200は50人乗りの小型ジェット機で、比較的短い路線が多いため、ジェット機が飛行する高度の中でも低い高度を巡航高度としています。航空法上、飛行高度は東行きは奇数高度、西行きは偶数高度と決まっており、CRJ200はだいたい24,000ft(約7,300m)から29,000ft(約8,800m)を巡航しています。
比較的低い高度を飛びますので、眼下に広がる景色を存分にお楽しみいただけるかと思います。特に壮大な景色が広がっているのは、瀬戸内海上空やアルプス上空を飛行する時です。通常、瀬戸内海付近を通るのは西に向かって飛行する時なのですが、天気が良ければ、明石、瀬戸、しまなみの橋や瀬戸内海に浮かぶ大小の島々が楽しめます。また、名古屋から新潟の間を飛行する時は、槍ヶ岳や乗鞍岳などのアルプスの山々を眼下に望むことができます。客室乗務員は山の名前を尋ねられることが多いのですが、答えられない場合はコックピットに問合せがあります。
山の名前に詳しい乗務員ならすぐに答えることができるのですが、そうでない場合は、やはり地図を取り出して調べます。それも小学生時代に社会科で使用した地図が一番分かりやすく載っていますので愛用しています。窓から見える景色はフライトごとに違い、その日の時間、天気、お客さまの状況によりコックピットからのアナウンスの内容も変えていますので、ぜひじっくりと耳を傾けてみてください。
飛行中、上空ならではの自然現象に遭遇することもあります。「セントエルモの火」という現象をご存知でしょうか。天候が悪い時のフライトで雷雲の近くを飛んでいる時に帯電して発生する現象で、青白いコロナ放電による発光現象です。イメージで言えば、ロウソクの火のようなボゥッとした光のように感じますが、コックピットからは、雨が青白く発光しながら降っているように見え、その雨が前面のガラスに線香花火のような形で飛び散っていき、青白い光に包まれてとても神秘的に感じます。比較的よく見られるのが「ブロッケン現象」というもので、太陽の光が機体の背後からさしこみ、影の側にある雲に光が散乱されて、雲に映った飛行機の影の周りに、虹のような七色の光の輪が現れる現象です。簡単に言いますと、飛行機の影が雲に映り、その影の周りを円形の虹が囲んでいるという状態です。こちらはお客さまの席からもご覧になれます。
私たちパイロットは直接お客様と接することはできませんが、できる限り揺れの少ない高度やルートを選択するなど、お客様に快適で安全な空の旅を提供できるようにと心がけております。そして、空の旅ならではの景色や自然現象の美しさを、ぜひお客様ご自身で体験していただければと思っております。